日々の食生活で、野菜不足を感じている人は多いのではないだろうか。
成人に推奨されている1人1日あたりの野菜摂取量は350g以上といわれているが、厚生労働省の調査によると、平均で280g 程度しかとれていないという。とくに20~40歳代の若い世代では野菜不足が深刻だ。
野菜不足になると、腸内環境が悪化し、便秘や肌荒れなどの外見的な症状のほか、イライラしたり、疲れやすくなったり、免疫が低下したりと内的な症状も引き起こし、さらには高血圧や糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などといった生活習慣病のリスクも高めてしまう。
とはいえ、実際に自分がどれだけ野菜不足なのかを把握することはなかなか難しい。例えば、食料品メーカー大手のカゴメ株式会社<2811>では、手のひらをかざすだけで、皮膚のカロテノイド量から約30秒で野菜摂取量を見える化してくれる「ベジチェック」という端末を開発し、薬局や健康イベント会場、スーパーなどの量販店での設置展開を進めている。採血不要で手軽に野菜不足の現状が把握できるので、利用者にも好評のようだ。同社のWEBサイトでも、8問の質問から野菜不足を推定する「あなたの野菜不足度診断」を展開しているので、一度チェックしてみてはいかがだろうか。
また、企業や農協(JA)などのコラボで野菜不足解消を訴えるケースもある。
例えば、「焼ビーフン」でおなじみのケンミン食品株式会社は、JA宮崎経済連と共同で2023年1月15 日から約1か月間にわたって「ビーフンでピーマンをモリモリ食べよう!」キャンペーンを全国で実施する。同キャンペーンは昨年度も実施。キャンペーン前月と当月を比較したところ、ビーフン・ピーマンともに浸透率(購入する人の割合)・購入率(購入回数の割合)が共に明確に増加した、効果の高い催しだ。今回のキャンペーン期間中は、宮崎県産ピーマン(グリーンザウルス)1000万袋にコラボキャンペーンを記載して大々的に告知するほか、ケンミン焼ビーフン、なんと500万袋のパッケージにもピーマンを使ったレシピを掲載し、野菜の消費拡大と摂取不足の解消を図る。
ピーマンは、その独特の苦みもあって、苦手とする子どもが多い野菜の一つ。でも、切り方ひとつで苦みを感じにくくできたり、子どもも大好きな焼きビーフンの具材にすることで食べやすくなったりする。トマトの約5倍ものビタミンCを含み、カロテンが豊富なピーマンをたくさん使った料理を食べれば、野菜不足解消も大きく改善されるだろう。野菜不足が気になる人、気になる家族は、ぜひ参考にしてみてほしい。(編集担当:藤原伊織)