問題の本質は言論弾圧の危険、高市氏へ辞職要求

2023年03月08日 07:12

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放送法の解釈を巡る問題。総務省が行政文書であることを認め、公表したメモの中で、平成27年3月9日(月)夕刻と記されたものには、「高市大臣と総理の電話会談の結果」とのタイトルがつけられ、「大臣室・平川参事官から安藤局長に対して以下の連絡」とある

 放送法の解釈を巡る問題。総務省が行政文書であることを認め、公表したメモの中で、平成27年3月9日(月)夕刻と記されたものには、「高市大臣と総理の電話会談の結果」とのタイトルがつけられ、「大臣室・平川参事官から安藤局長に対して以下の連絡」とある。

 連絡の中身は(1)政治的公平に関する件で、高市大臣から総理に電話(日時不明)。(2)総理からは「今までの放送法の解釈がおかしい」旨の発言。実際に問題意識を持っている番組を複数例示?(サンデーモーニング他)。

 ここからは安倍晋三総理が「今までの放送法の解釈がおかしい」と指摘していることから、解釈変更を求めたことがうかがえる。

 しかも(3)国会答弁の時期については、総理から、「一連のものが終わってから」とのご発言があったとのこと、と記されている。一連のものとは安保法制を押さしているとみられる。

 そして、高市氏は実際、この解釈を巡り「一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」などと国会で答弁した。

 これに関し、松本剛明総務大臣は今国会で「放送法の解釈は変えていない。補足説明したものだ」と強弁しているが、安倍総理が「今までの放送法の解釈がおかしい」と述べていることを踏まえれば、明らかに解釈を変えたということだ。

 立憲民主党の小西洋之参院議員は国会内での総務省からのヒアリングで「放送に国家権力がいつでも介入できるという恐ろしい解釈が不正なプロセスで作られたことを示す文書だ。当時の礒崎総理大臣補佐官が主導し、『安倍総理大臣がゴーサインを出すならやる』と言ったのが、当時の高市総務大臣だ」と提示した。

 小西氏は「事件の本質は、礒崎補佐官らの圧力で違法な解釈が作られ、今日この瞬間も『たった一つの放送番組だけで放送法違反が認定でき、結果、テレビ局の電波を止めることができる』という言論弾圧の危険が生じていることです。もちろん、共犯者の高市(経済安全保障担当)大臣には辞職を求めます」と参院予算委員会で高市氏の先の国会での答弁(文書が捏造でなければ大臣、国会議員も止めるという事か、との問いに対する『結構』との答弁)通り、辞職してもらうことを求める考えをツイッターで発信した。ネット上でも、高市大臣は発言通り、責任をとるべきとの声も目立つ。(編集担当:森高龍二)