岸田文雄総理は21日、訪問したウクライナでゼレンスキー大統領と会談。岸田総理は昨年来進めてきた総額約16億ドルの人道・財政支援に加え、ロシアによる侵略1年の機会に、ウクライナへの連帯を示すため約55億ドルの追加財政支援を行うことを決定した。
これにより総額71億ドルの支援を着実に実施し、電力、地雷処理、農業など様々な分野でウクライナを支えていく考えを伝えた。
またエネルギー分野などへの新たな二国間無償支援等を4億7000万ドル供与することやNATOの信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に3000万ドルを拠出することを決定した。
またウクライナへの侵略を止めないロシアへの制裁強化へ、岸田総理は「厳しい対露制裁継続が不可欠」とし「制裁回避・迂回対策が重要」と言及。そのうえで2月24日のG7首脳声明で合意した制裁の実施調整メカニズムを早期に立ち上げ、G7議長国として積極的に取組んでいきたいとゼレンスキー大統領に伝えた。
ゼレンスキー大統領はG7広島サミットにオンライン参加することになったが、外務省によると、ゼレンスキー大統領は「G7広島サミットでロシアによる核兵器使用の威嚇への対応や原子力発電所の占拠についてもしっかり取り上げて欲しい、そのために協力したい」との発言があったとしている。(編集担当:森高龍二)