日中防衛当局間のホットライン 春頃運用へ調整

2023年02月23日 08:15

 日中安保対話が22日、外務省で催され、安藤敦史防衛省防衛政策局次長はじめ山田重夫外務審議官ら防衛省、外務省関係者が、中国の張保群(ちょう・ほぐん)国防部国際軍事協力弁公室副主任、孫衛東(そん・えいとう)外交部副部長ら国防部や外交部関係者と安全保障・国防政策、安全保障・防衛分野での意思疎通、国際・地域情勢について意見交換した。

 防衛省によると「日中防衛当局間ホットライン」について今年春頃の運用開始に向けて引き続き両国で調整していくことで一致した、という。

 意見交換では安全保障・国防政策に関して、日中双方が政策について説明。日本側からは尖閣諸島を含む東シナ海情勢、ロシアとの連携を含む我が国周辺における中国による軍事活動の活発化等について深刻な懸念を表明した。

 また我が国領空内で確認されていた特定の気球型飛行物体について我が国の立場を改めて申し入れたほか、台湾海峡の平和と安定の重要性等についても我が国の立場を明確に伝達した、としている。

 ウクライナ問題など国際情勢について、日本から「北朝鮮による18日のICBM級弾道ミサイルの発射、20日の弾道ミサイル発射を強く非難するとともに、北朝鮮への対応について緊密に連携していくことを確認した。ウクライナ情勢について、中国が国際社会の平和と安定の維持に責任ある役割を果たすよう強く求めた」としている。(編集担当:森高龍二)