改憲推進、改憲反対 それぞれ集会でアピール

2023年05月07日 09:47

 憲法記念日の3日、憲法改正を目指す「民間憲法臨調」と「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などが都内の砂防会館で「国難迫るー急げ、憲法に国防条項、緊急事態条項の明記を!」をテーマに公開憲法フォーラムを開いた。

 催しには主催者を代表して右派ジャーナリストで知られる櫻井よしこ氏のほか、自民党憲法改正実現本部副本部長の柴山昌彦氏、日本維新の会政調会長の音喜多駿氏、公明党憲法調査会事務局長の濱地雅一氏、国民民主党代表の玉木雄一郎氏、日本経済団体連合会専務理事の井上隆氏らがパネラーとして出演した。また催しには岸田文雄総理(自民党総裁)がビデオメッセージを寄せた。

 櫻井氏は「直ちに憲法改正に取組んでほしい。そうでなければ間に合わない」などと国際情勢の悪化などを理由に改憲を急がせた。

 一方、改憲反対への集会も各地で催され、都内で開かれた「あらたな戦前にさせない!守ろう平和といのちとくらし、2023憲法大集会」では「改憲発議を許さず、憲法をいかし、平和といのちとくらしと人権を守る」「軍拡と敵基地攻撃能力保有の閣議決定を撤回し、外交努力での平和を求める」「辺野古新基地建設と南西諸島へのミサイル基地配備の中止を求める」などを訴えた。

 立憲民主党代表代行の西村智奈美氏は「憲法を守らない政権に改憲を発議する資格はない」と断じた。日本共産党委員長の志位和夫氏は「日本を、他国を攻撃する戦争国家に変える。これが正体ではないか」と憲法9条を生かす政治を強調し、改憲反対を訴えた。(編集担当:森高龍二)