消費者庁は7月中を食品衛生監視月間とし、夏期の食中毒発生防止へ食品衛生の表示、保健事項に関しての取り締まり強化に取組む。要冷蔵食品の場合には容器包装の表面に冷蔵を要する食品である旨の文字(「要冷蔵」等)を分かりやすい大きさ(おおむね20ポイント以上)で、色彩、場所等を工夫して表示すること」などの徹底などを呼び掛ける。
重点事項として(1)アレルゲン、期限表示等の衛生・保健事項に関する表示(2)保健機能食品を含めた健康食品に関する表示(3)生食用食肉、遺伝子組換え食品等に関する表示(4)道の駅や産地直売所、業務用加工食品に関する表示(5)食品表示基準に基づく表示方法の普及・啓発の5点に傾注。
表示の適正化では特に近年、カンピロバクター食中毒の発生件数が多いことから食品関連事業者に加熱が必要な旨の確実な情報伝達など加熱用の鶏肉等が生食又は加熱不十分で提供されることがないようにする。鶏肉や鶏内蔵の調理には中心部を75度で1分間以上加熱する。
厚労省によると昨年中にカンピロバクターによる食中毒が185件発生し、882人が健康被害を受けていた。カンピロバクターは鶏・牛・豚など動物の腸管内に生息している。乾燥に弱く十分な加熱で死滅する、としている。
また容器包装詰低酸性食品に関するボツリヌス食中毒についても、冷蔵保存を意図した容器包装詰低酸性食品を誤って常温保存して販売したため自主回収する事例が発生していたことや適切な温度管理が行われなかった場合、重篤な食中毒を起こしかねないとして、食品表示においては「一括表示の保存方法の欄に摂氏10度以下で保存しなければならない旨を表示するとともに、要冷蔵食品であることが消費者等に明確に分かるように」徹底を呼び掛ける。(編集担当:森高龍二)