国連の機能強化へ直ちに行動が必要 岸田総理

2023年09月24日 09:22

 岸田文雄総理は21日までの内外記者会見でロシアによるウクライナ侵略を改めて厳しく非難するとともに、国連が効果的な課題解決能力を発揮すべきときであり、安保理改革を含む国連の機能強化のため、直ちに具体的行動に移らなければならないとの考えを強調した。常任理事国が有する「拒否権」が最大ネックになっている。

 岸田総理は会見で「領土拡張の野心をもって他国に侵攻するという暴挙を現実に今、目にしている」とし「主権平等、領土一体性の尊重、武力行使の禁止といった国連憲章の諸原則は法の支配の根幹を成すもの。法の支配を守り抜くことは人間の尊厳が守られる世界の実現に不可欠」と語った。

 そのうえで「安保理常任理事国たるロシアの侵略行為は到底容認できるものではない。安保理公開討論ではロシアによるウクライナ侵略を改めて強く非難し、ロシアが侵略を直ちに停止し、ウクライナから撤退することを求めるとともに、核の威嚇やその使用は断じて受け入れられない旨、明確に述べた」とした。

 岸田総理は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序が大きく揺らいでいる今こそ、普遍的な国際機関としての国連が効果的な課題解決能力を発揮すべきとき。安保理改革を含む国連の機能強化のため、直ちに具体的行動に移らなければならない」と強調した。また常任理事国が有する「拒否権行使は最大限抑制されるべき」と強くアピールした。(編集担当:森高龍二)