岸田文雄総理は18日、日本経済新聞社など日経グループ主催の年末エコノミスト懇親会であいさつし「自民党の政策集団の政治資金をめぐり、国民の皆様から大変な疑念を持たれる事態を招いていることを大変遺憾に思い、心からおわび申し上げなければならない」と冒頭に陳謝した。
そのうえで「来年は緊迫の1年になるということが盛んに言われる。ウクライナ情勢、中東情勢は言うまでもないが、年明けから台湾、インド、インドネシア、韓国、ロシア、米国、主要国で重要な選挙が続く。来年はこれからの10年を決める1年になるかもしれないとの指摘もある。経済や金融も来年、不透明なものがたくさんある」とし「来年、世界にとっても日本にとっても大きな正念場、共に明るい未来に向けて力を尽くしていきたい」と引き続きの支持を呼び掛けた。
岸田総理は「所得税・住民税の定額減税を始めとする可処分所得をしっかり支えることによって経済の好循環を実現していく。民間に頼るだけでなく、来年度の医療・介護・障害福祉の報酬改定・同時改定においても公的価額において賃上げという観点をしっかり踏まえて、この数字を考えていく。こういった取組みも今進めている。また企業の稼ぐ力、供給力の強化これからの経済政策の基本であるということで、思い切った企業の稼ぐ力を支えるための税制改革等、様々な支援策を用意した」とアピール。
また「資産運用立国実現プランを策定した。来年から新しいNISA(少額投資非課税制度)もスタートする。コーポレートガバナンス改革もしっかり進めていく。家計が投資に向かい、企業価値向上の恩恵が家計に還元されることで可処分所得を充実させ、投資や消費につながっていく循環」への構築を強調した。(編集担当:森高龍二)