政府は今年度中に「エネルギー基本計画」「地球温暖化対策計画」を改定する。3年に一度見直しが行われる。注目されるのが「原発」への表記。「原発依存度を可能な限り低減する」との現行の表現(立ち位置)を維持するのか、電事連、経団連の求めに応じてこの表現をなくすのか、政府の姿勢が注視されている。
一方、11日示された政府の「骨太方針原案」での「原発」に対する表記では「地元理解を得た原発の再稼働を進める」「次世代革新炉の開発・建設」「地域理解の確保を大前提に廃炉決定の敷地内での(原発)建て替えの具体化」などを記した。
合わせて「最終処分実現に向けた国主導での国民理解の促進や地方公共団体等への主体的な働き掛けに取組む」ことや「道路整備による避難経路の確保等を含め、原子力防災体制の充実に取組む」ことが明記された。以下、骨太方針原案の「原発」に関する記述部分。
(1)安全性の確保を大前提に、原子力規制委員会による審査・検査を踏まえ、地元の理解を得た原子炉の再稼働を進める。新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設に取組む。地域の理解確保を大前提に、廃炉を決定した原発の敷地内での建て替えの具体化を進める。
(2)安全性向上等のために、投資促進への取組みを進めるとともに、研究開発や人材育成、サプライチェーンの維持・強化に対する支援を拡充する。核燃料サイクルの推進、着実かつ効率的な廃炉の推進・
(3)最終処分の実現に向けた国主導での国民理解の促進や地方公共団体等への主体的な働き掛けに取組む。道路整備による避難経路の確保等を含め、原子力防災体制の充実に取組む。(編集担当:森高龍二)