自衛隊70周年「国民期待に応える隊に」防衛相

2024年07月02日 06:22

 防衛省・自衛隊70周年を迎えた1日、木原稔防衛大臣が「我々は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、防衛力の抜本的強化に取り組んでいる。これからも国民の信頼と期待に応え続けられるよう、防衛大臣として隊員諸君とともに一層努力していく」との談話を発表した。

 木原大臣は「いついかなる時も『国民のための自衛隊』である。秋には創設70周年を記念する自衛隊観閲式を実施する。来年以降、隊員の使命の自覚や士気の高揚を図りつつ、新たな形を模索していきたい」などとしている。

 自衛隊を巡っては安倍内閣が内閣法制局長官の首をすげ替え、戦後一貫して守ってきた「集団的自衛権の権利は有するが、現行憲法下では行使できない」との解釈を変更し「集団的自衛権行使を一部容認」して以来、米軍との一体化が加速している。政府は「かつてない同盟関係の深化」と説明。

しかし実力行使のための防衛力装備は「必要最小限」としながら、今は「敵基地攻撃能力の保有」も是とし、5年間(23年度~27年度)で43兆円の投資による防衛力抜本強化という名の事実上の「軍備拡大」(額はさらに膨れるとみられていること)と日米指揮系統一体化へつながる動きが現実化しつつある。「平和憲法下でどこまでが許容される範疇にあるのか」。国民には常に注視していくことが求められている。(編集担当:森高龍二)