政権交代を目標に総理戦への「準決勝」と位置付ける立憲民主党の党代表選挙が7日告示され、野田佳彦元総理、枝野幸男元官房長官、泉健太党代表、吉田はるみ衆院議員の4氏(届け出順)が立候補した。
23日の臨時党大会へ向け、議員や党員らに主要政策を連日アピールし、熱い戦いを展開している。総選挙に向け、党の政策や自らの考えを広く国民に知ってもらう機会にしたい狙いもある。
日本記者クラブ主催の討論会で野田氏は「政権をとる先頭に立つ」と、この代表選挙が衆院選での「選挙の顔」になることを踏まえ「全力で政権をとっていく命がけの気持ちで臨まなければならない。政権交代こそが最大の政治改革」とアピール。
枝野氏は「与党が大逆風なのに、野党への期待が高まらない。野党に政権を預けたらどんな社会ができるのか、ビジョンが見えないからだ」と問題提起し「人を切り捨てる、働く人を切り捨てるやり方はうまくいかない。規制緩和で競争すれば経済が成長するというのは昭和の改革。1人ひとりを大事にする、人に投資をする、こうした経済や社会の仕組みにしていく」と「ヒューマンエコノミクス」(人間中心の経済)を強く訴えた。
泉氏は「日本の未来を新しい世代に。とはいえ私も50歳。この世代が担っていくということが人口減少社会、地域の衰退、さまざまな世界の変化に対応できるのだということを信じ、政権を担う決意だ」と強調。
吉田氏は「教育と経済への取組みで『国民生活の底上げ』を図る」とし「子どもたちへ本当に自由な環境をつくっていきたい。その人のエネルギーが経済を活性化させ、それが国民生活を底上げしていく。その好循環をつくっていく」と支持を求めた。
選挙は党員・協力党員(11万4792人)と地方自治体議員(1236人)は郵便投票またはインターネット投票、国会議員(衆参136人)と国政選挙の公認候補予定者(98人)は23日に開く臨時党大会で直接投票を行う。
党員・協力党員は都道府県別に配分された185ポイント、地方自治体議員票は全国185ポイントを各候補者の得票数に基づきドント方式で各候補者に配分。これらと直接投票による国会議員の272ポイント、国政選挙の公認候補予定者の98ポイントを合わせた370ポイントを各候補者に振り分ける。
合計740ポイントのうち過半数の371ポイント以上を獲得した候補者が当選者。第1回投票で過半数のポイントを獲得した候補者がいない場合は上位2名の候補者による決選投票となり、国会議員各2ポイント、公認候補予定者各1ポイント、都道府県連の代議員(47人)各1ポイントとして直接投票を行い、得票数の多い候補者が当選者になる。(編集担当:森高龍二)