ベトナム訪問中の石破茂総理は27日夜、ベトナム共産党本部でトー・ラム・ベトナム共産党書記長と会談。「日本が成長著しいベトナムとの関係をアップグレードすることは、両国ひいては地域の安定と繁栄に資するものであり、両国で法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序や多角的自由貿易体制を維持・強化するために協力していきたい旨を伝えた」(外務省)。
外務省によると「両首脳は米国の関税措置やそれに対抗する中国の報復措置が世界経済や多角的貿易体制に与える影響を踏まえつつ、経済分野につき幅広く議論した」としている。
また石破総理はタンロン工業団地に進出の日本企業と意見交換したことを踏まえ「現下の状況によって影響を受ける日本企業の声に耳を傾け、ベトナムとも緊密に意思疎通していくことを重視している旨を述べた」。
また安保に関して、石破総理は「両国の安全保障協力はますます重要になっており防衛協力を強化していきたい」とした。石破総理は「日本はベトナムのかけがえのないパートナーとして、半導体、GXといった新たな分野での協力を通じ、ベトナムの産業高度化を後押ししていきたい旨も述べた」とし、トー・ラム書記長からは「ベトナムの新しい時代に向けて日本がともに歩んでいくことへの期待が表明された」としている。(編集担当:森高龍二)