今回のニュースのポイント
・米株主要3指数の大幅下落: 先週末の米市場では、長期金利の再上昇を嫌気してダウ平均が1.7%安、ナスダックが2.1%安と急落。このリスクオフの流れが今朝の東京市場に波及することが意識されます。
・シカゴ先物の「大幅安」水準: 日経平均先物がシカゴ市場で大阪終値比約1,500円安前後という大幅安水準まで売られており、寄り付きは先物主導の強い売り圧力が予想されます。
・160円台の円安と景気減速懸念の相克: ドル円は過去数十年でもまれな160円台前半の水準にありますが、米景気の減速懸念が勝る中で、輸出株を含め幅広い銘柄に売りが広がる可能性もあり、警戒が必要です。
先週末の日経平均株価は5万3,373.07円と前日比230円安で引けましたが、週明けの東京市場は、米国株の急落という外部ショックを受け、厳しい展開での幕開けが意識されます。足元のドル円相場は160円台前半という、過去数十年でもまれな円安水準にあり、本来は日本株の支援材料となりますが、今回は「米景気減速とインフレ懸念」という株安要因の負のエネルギーが勝る見通しです。寄り付きは戻り待ちの売りと短期筋の利益確定売りが先行し、リスクオフのトーンが市場を支配する展開が予想されます。
背景にあるのは、28日の米株式市場で見られた主要3指数の揃っての大幅な崩れです。ダウ平均は前日比で約793ドル安、ハイテク株比率の高いナスダックも459ポイント安と、調整色が一段と強まりました。原油価格の高騰が長期化するとの懸念から、市場ではインフレ期待と長期金利が再上昇。この「高金利の長期化」がリスク資産からの資金引き揚げを誘っており、世界的な株安の連鎖が今朝の東京寄り付きにも強い重しとなります。
今朝の寄り付き価格を占うシカゴ日経平均先物は、円建てで大阪終値比約1,500円安前後という大幅安水準まで売り込まれました。このような場面では、現物市場が始まる前に夜間でポジションを動かした海外投資家による売り注文や、先物価格に現物が引き寄せられる裁定解消売りが噴出します。個人投資家の心理が悪化する中で、まずは先物と海外勢のフローが現物指数の板を強引に押し下げる「先物主導」の価格シフトが起きやすいのが、週明け相場の構造です。
こうした米株安が長引けば、日本株だけが円安メリットを理由に単独で上昇し続けるのは困難です。企業側にとっては、円安による輸出採算の押し上げ効果が意識される一方で、原油高によるコスト増と世界的な需要減退という二重苦への懸念が強まります。投資家にとっては、指数全体の騰落に惑わされることなく、業績の裏付けがある銘柄や内需の底堅い銘柄を峻別する、銘柄ごとの強弱がよりはっきり分かれる局面です。
寄り付き直後の最大の焦点は、ドル円相場が160円台前半で落ち着きを見せるか、あるいは当局の介入警戒感の中で急速な円買い戻しが発生するかという点にあります。また、東京時間における米株先物のリバウンドの有無も、日経平均が下げ渋りを見せるかどうかの鍵を握ります。個人投資家としては、日経平均の値動きそのものだけでなく、米長期金利、原油価格、さらに為替という「三要素」を注視し、押し目を拾うか、いったん静観するかなど、自身のリスク許容度に応じた慎重な判断が求められます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













