今回のニュースのポイント
古河電気工業の2026年3月期決算は、売上高1兆3,075億円、営業利益638億円、純利益725億円となり、営業・当期利益ともに過去最高を更新しました。背景にあるのはAIデータセンター向け光ファイバー製品の需要拡大と、再生可能エネルギー・電力インフラ需要の増加です。特にインフラセグメントの利益は前期の3倍超に拡大。かつての「電線メーカー」から、AI通信と電力インフラを支える基盤企業への構造転換が鮮明になっています。
本文
古河電気工業株式会社が12日に発表した2026年3月期決算は、連結売上高1兆3,075億6,000万円(前期比8.8%増)、連結営業利益638億5,600万円(同35.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益725億1,400万円(同117.4%増)となり、営業利益・当期純利益ともに過去最高を更新しました。
増益を支えたのはインフラセグメントです。当セグメントの営業利益は214億3,900万円と前期の3倍超に拡大しました。AIデータセンター向け光ファイバーや光部品の需要を捉えた情報通信ソリューション事業の利益が大きく伸長したことに加え、再生可能エネルギーや送電網更新を背景に海底ケーブル・超高圧地中線が堅調だった電力インフラ事業も収益改善に大きく貢献しました。
機能製品事業においても、AIサーバーの熱対策として重要性が高まる放熱・冷却製品や、半導体製造用テープ、高周波基板用電解銅箔などの高機能製品が着実に利益を積み上げ、相応の収益増を確保しました。次世代エネルギー分野では、英国企業と連携した高温超電導線材による核融合プロジェクトへの関与や、CO2由来原料を用いた「グリーンLPガス」の量産に向けた実証プラント建設など、規模はまだ小さいものの長期的な成長に向けた事業基盤の再構築も加速しています。
財務面では、中期経営計画において2027年3月期にROE11%以上、自己資本比率35%以上を目標に掲げており、今期実績ではROE19.1%、自己資本比率39.1%と大幅な改善が進んでいます。2027年3月期の業績予想については、連結営業利益950億円とさらなる過去最高益の更新を見込んでいます。
AI通信や電力インフラ需要の拡大を背景に、古河電工は収益構造の転換を進めています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













