NSK決算、純利益228億円 ステアリング事業連結化が寄与

2026年05月14日 16:44

今回のニュースのポイント

日本精工(NSK)の2026年3月期連結決算は、売上高が9,116億円(前期比14.4%増)、営業利益が388億円(同36.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が228億円(同114.8%増)となりました。2025年9月のステアリング事業(NS&C社)連結子会社化が業績を大きく押し上げたほか、売価改善や為替効果も寄与しました。事業別では産業機械向けが回復基調にあり、自動車向けも売価改善策等により収益性が改善しています。新たに連結化したステアリング事業では、負ののれん発生益85億円など支配獲得に伴う一時的な会計要因が含まれています。2027年3月期は、半導体製造装置向けの需要増を見込み売上高1兆円、純利益240億円を計画しています。

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 日本精工(NSK)が12日に発表した2026年3月期連結決算は、売上高が9,116億4,400万円(前期比14.4%増)、営業利益が388億1,200万円(同36.4%増)、税引前利益が380億3,900万円(同51.5%増)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は228億6,700万円となり、前期比114.8%増となりました。当期は、持分法適用関連会社であったNSKステアリング&コントロール(NS&C)の全株式を取得し連結子会社化したことで、同事業の損益が支配獲得日以降取り込まれたことが増収増益の大きな要因となりました。

 事業別では、産業機械事業の売上高が3,774億9,100万円(前期比4.4%増)となりました。工作機械向けや半導体製造装置向けの販売が回復したほか、売価改善が寄与しました。一方、自動車事業は売上高4,033億400万円(前期比0.4%増)と横ばい圏でしたが、売価改善の推進などにより、営業利益は173億6,600万円(同18.0%増)と二桁増益を確保しました。新たに加わったステアリング事業では、負ののれん発生益85億円などの支配獲得に伴う一時的な会計要因が含まれています。

 地域別では、米州において自動車販売の堅調さと売価改善により増収を確保。一方で欧州は需要低迷に加え、構造改革に伴う一時的な費用計上が利益を圧迫しました。中国市場では、日本車メーカーの販売不振という逆風があるものの、電動ブレーキ向けボールねじ製品の拡販などで売上規模を維持しました。財務面では、親会社所有者帰属持分比率が54.2%と前期末(53.4%)から改善。現金及び現金同等物の末残も1,421億2,300万円と厚みを増しています。

 2027年3月期の通期予想は、売上高1兆円(前期比9.7%増)、営業利益420億円(同8.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益240億円(同5.0%増)を計画しています。半導体関連分野の需要増加を織り込む一方、物流コストの上昇や不透明な地政学的リスクを警戒する方針です。次期より始動する新たな中期経営計画のもと、需要変動に左右されにくい製品ポートフォリオの変革と持続的な収益構造を再構築できるかが今後の焦点となります。 (編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)