脱原発総理会見 止める手立てなしと海江田氏

2011年07月22日 11:00

 菅直人総理が「計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来、原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現していくことが日本の目指すべき方向」として、脱原発の記者会見を行ったことに対する質問が21日の参議院予算委員会で取り上げられ、記者会見の前に海江田万里経済産業大臣に会見内容について総理から事前連絡があったのか、どうか、その際のやりとりなどが質された。

 海江田大臣は「会見前に総理から電話があった」と答え、「その際、私は私の考えを述べた」と答弁。その中で「方向性として、原発依存度を減らしていくのは分かるが、ゼロということには考えがまとまらない。もう少し、いろんな方の意見も聞きたい」との思いがあった、とした。

 しかし、総理会見については「わたしの任命権者であり、私には(会見を)止める手立てはございません」と原発ゼロに向けての方向には自身の中で考えがまとまらない状況にあった、と困惑したことを隠さなかった。

 また、九州電力玄海原発の安全宣言を撤回した理由について質され、海江田経済産業大臣は「撤回したとの認識はない。ただ、より安心を得るためにストレステスト(耐性テスト)を行うということ」と答弁した。岸信夫議員(自民党)が質した。
(編集担当:福角忠夫)