今回のニュースのポイント
夏休み明けを前に、政府がこども・若者の自殺防止に向けた取り組みを強化します。こども家庭庁、厚生労働省、文部科学省、内閣府孤独・孤立対策推進室の4機関が連携し、8月から相談窓口の周知やSNS・動画などを通じた集中的な啓発活動を開始しました。8月20日から9月9日までは新たに「こども・若者の自殺対策集中取組期間」に設定。長期休暇明け前後に自殺が増加する傾向を踏まえ、悩みを抱える子ども本人へのアプローチに加え、周囲の大人にも異変への早期の気付きと適切な支援を呼びかけています。
本文
夏休み明けの時期を迎えるにあたり、政府がこどもや若者の自殺防止に向けた対策を強化しています。今回の取り組みは、こども家庭庁、厚生労働省、文部科学省、内閣府孤独・孤立対策推進室の4機関が連携して実施するものです。こどもや若者の自殺が長期休暇明けの前後に増加する傾向があることを踏まえ、8月から集中的な啓発活動や広報を展開しています。
特にこども家庭庁は、8月20日から9月9日までを新たに「こども・若者の自殺対策集中取組期間」と位置付けました。若者世代に向け、「一人でつらいことは、一緒に話してみませんか」というメッセージを届ける広報施策を展開します。
背景には、小中高生の自殺者数が高水準で推移している深刻な現状があります。警察庁の自殺統計原票データに基づく集計(確定値)によると、2025年(令和7年)の小中高生の自殺者数は538人となり、過去最多となりました。内訳は高校生が356人、中学生が172人、小学生が10人です。近年は高い水準で推移しており、こうした状況を踏まえ政府は対策を強化しています。
今回の集中取組では、子どもや若者が日頃から触れる多様な媒体やサービスを通じて相談窓口の情報を届ける点に特徴があります。こども家庭庁はカードやステッカー、電子ポスターを商業施設等で掲示・配布し、啓発動画を制作。厚生労働省はYouTubeやSNSに加え、学習管理アプリや音楽配信アプリでの広告掲載、自治体、公共機関、医療機関、駅舎などでのポスター掲示を推進します。文部科学省も教育委員会や学校に対し、児童生徒に配備されている「1人1台端末」を活用した相談窓口の周知や、見守り体制の強化を要請しました。
さらに今回の啓発活動では、悩みを抱える本人へのアプローチにとどまらず、「周囲の大人」の役割を重視している点が挙げられます。こども家庭庁は大人向けに、子どもの小さな変化やサインに気付くための「ゲートキーパー」に関する啓発動画も公開しています。助けを求めることの負担を子ども本人だけに負わせるのではなく、家族、学校、地域など周囲の大人が異変に目配りをし、必要な支援へとつなぐ姿勢が求められています。
悩みを抱えている子ども本人だけでなく、家族や周囲の人が「いつもと様子が違う」と感じた場合にも、一人で抱え込まずに専門の相談窓口へ相談することが大切です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
■ 主な相談窓口案内
悩みや不安を抱えている方、または周りの方で心配な様子が見られる場合は、以下の相談窓口等をご利用ください。
・厚生労働省ウェブサイト「まもろうよ こころ」
電話やSNS(LINE等)での各種相談窓口を分かりやすく案内しています。
https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/
・内閣府孤独・孤立対策ウェブサイト「あなたはひとりじゃない」(18歳以下向け)
18歳以下の方を対象に、悩みや状況に応じた相談窓口や情報を掲載しています。
https://www.notalone-cas.go.jp/
・孤独・孤立に関する相談(内閣府)
内閣府では、8月末から9月初めにかけて、孤独・孤立に悩む子どもたちに向け、電話、チャット、メールによる相談窓口を設置する予定です。詳細は内閣府孤独・孤立対策ウェブサイト(あなたはひとりじゃない)等で確認できます。













