今回のニュースのポイント
厚生労働省の届出まとめによると、2025年10月末時点の外国人労働者数は過去最高の257万1037人に達しました。また、2026年8月31日に公表された「令和7年外国人雇用実態調査」では、事業所の68.2%が労働力不足の解消・緩和を採用理由に挙げる一方、46.2%が意思疎通の難しさを課題として認識しています。労働者側は81.2%が継続就業を希望しており、採用拡大に伴う雇用管理や定着支援の実効性が問われています。
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日本国内で働く外国人労働者が257万人を超え、労働市場における重要性が一段と高まる中、採用後の雇用管理や職場定着をいかに図るかが重要な課題となっています。厚生労働省が公表した雇用届出の集計と、2026年8月31日に発表された「令和7年外国人雇用実態調査」の双方の結果からは、人手不足を背景とした外国人材の受け入れ拡大と、現場で生じている就業・管理上の課題という実態が浮き彫りになりました。
雇用規模を示す背景データとして、厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況まとめ」によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は257万1037人となり、前年同月比で26万8450人(11.7%)増加しました。外国人を雇用する事業所数も37万1215所に拡大しています。在留資格別では、高度な専門知識等を持つ「専門的・技術的分野」が86万5588人、技能実習が49万9394人などを占めています。なお、この数値は事業主からの届出に基づく集計であり、在留外国人全体の人数とは異なります。
こうした拡大の背景にある企業の採用意図について、有効回答3919事業所を得た外国人雇用実態調査の事業所調査を見ると、雇用理由(複数回答)として「労働力不足の解消・緩和」を挙げた事業所が68.2%で最も多くなりました。次いで「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待」が56.2%に達しており、人手不足への対応だけでなく、外国人材の能力や仕事上の活躍にも期待する事業所が多いことがうかがえます。
一方で、実際に受け入れる現場での雇用管理においては、一定の課題も認識されています。事業所調査において雇用上の課題(複数回答)を尋ねたところ、「日本語能力等のためコミュニケーションが取りにくい」と回答した事業所が46.2%と半数近くに達しました。さらに「在留資格申請等の事務負担が煩雑」とする回答も24.8%に上っており、現場での日常的な言語対応や行政手続き上の負担が、円滑な雇用管理の壁となっている実情があらわれています。
労働者個人を対象とした調査(集計数1万4248人)からは、働く側の就業意識や困りごとが示されています。現在の会社の仕事を「続けたい」と回答した割合は81.2%に達し、現在の勤務先で働き続けたいと考える回答者が多いことが分かります。一方で、現在の仕事でトラブルや困ったことが「あり」と答えた人は10.0%存在しました。トラブルが「あり」と答えた労働者のうち、15.8%が「相談先が分からなかった」と回答しており、問題が発生した際の相談経路の認知に改善の余地が残されています。
こうした課題に対し、日本では厚生労働省による「外国人雇用管理指針」や、出入国在留管理庁が推進する多言語による就労・生活相談体制の整備が進められています。海外に目を向けると、例えばドイツでは資格認定制度(Make it in Germany)を通じて外国で取得した専門資格の同等性を評価・補習する仕組みが整備されています。日本の指針とは制度的枠組みや目的が異なりますが、受入国側が外国人材の能力発揮や円滑な就労を支える制度的環境をいかに構築するかという観点において、双方の取り組みは重要な参照軸となります。
外国人労働者の受け入れ規模が拡大を続ける中、受け入れ人数の推移を追うだけでなく、企業における適切な雇用管理、トラブル時の相談へのアクセスの確保、知識や能力の発揮を支える環境整備が一体となって機能しているかを検証していくことが重要です。受け入れ制度の定着と職場での定着率向上が両立しているか否かについて、今後も公的なデータを重ねながら継続的に見極めていく必要があります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













