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欧州委員会は2026年10月14日、欧州防衛産業プログラム(EDIP)の産業基盤強化事業(IRA)において、選定した8件の産業プロジェクトへ計1億6,820万ユーロの公的資金を配分すると発表しました。この資金配分により、12億6,000万ユーロ規模の関連産業投資を強力に後押しします。ミサイル用推進システムや爆薬原材料などの供給能力を拡張し、欧州域内の防衛産業における供給網のボトルネック解消を目指します。
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欧州委員会は2026年10月14日、欧州防衛産業プログラム(EDIP)の下で実施された産業基盤強化事業(Industrial Reinforcement Actions:IRA)の2026年公募結果を公表しました。選定された8件の産業プロジェクトに対し、EUの予算から計1億6,820万ユーロを配分することを決定しました。この助成を通じ、全体で12億6,000万ユーロ規模となる関連産業投資を誘発・後押しする計画です。
今回の支援対象は、防衛装備品の完成品を調達するものではなく、製造現場での生産能力の急速な拡大や部材・原材料の供給網強化を目的とした設備投資案件です。具体的には、ミサイル用固体燃料ロケットモーターやドローン・ミサイル用小型ターボジェット、徘徊型弾薬(自爆型ドローン)の弾頭、軍用TNT爆薬、軍用ニトロセルロース、小口径弾薬などの生産設備が対象となっています。
欧州委員会は採択事業の推進により、将来的にエネルギー材料で年間2万トン超、ドローンおよびミサイル用推進システムで年間3,500基、徘徊型弾薬の弾頭で年間20万個、各種弾薬で年間6,000万発の年間生産能力が生み出されると見込んでいます。また、製造リードタイムを最大で90%短縮することを目指しています。
具体的に採択された8事業には、ノルウェーのNammo社やドイツのDiehl社などが参加するミサイル用固体燃料ロケットモーター事業「ROCMAN」(配分額3,000万ユーロ)や、フィンランドのFORCIT PORI社による軍用TNT爆薬事業「THUNDER」(同3,000万ユーロ)、ドイツのMSM WALSRODE社による軍用ニトロセルロース事業「SECURE-NC」(同約2,931万ユーロ)などが含まれます。
生産能力の拡張・強化は、EU加盟14カ国とノルウェーに所在する計17拠点で進められる計画です。これにより供給不全のリスクを低減し、欧州全体の防衛産業基盤を底上げする狙いがあります。
各プロジェクトは2027年以降に順次成果を出し始める見通しです。生産速度の向上やリードタイムの短縮に加え、需要が急激に跳ね上がった際に素早く増産へ転じられる予備生産能力(サージ能力)の確保や、生産拠点の物理・サイバーセキュリティの強化も推進されます。
今回のEDIP IRAは、ロシアによるウクライナ全面侵攻を受けて導入された緊急措置「弾薬生産支援法(ASAP)」の成果を引き継ぎ、その対象範囲をミサイル推進体や爆薬原料へとさらに拡大・拡張させたものです。2026年6月に開始された公募にはEU加盟23カ国とノルウェーから計83件の提案が寄せられ、厳正な審査を経て今回の8事業が決定しました。
今回の発表は、EUが公的資金を呼び水として12億6,000万ユーロ規模の産業投資を引き出し、複数国にまたがる部材・原材料の製造設備を拡張しようとする取り組みを示しています。装備の完成品調達にとどまらず、製造工程上の供給制約やボトルネックを解消することで、需要急増にも耐えうる強靭な防衛産業基盤の整備が進められています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













