まるでテレビに直接描く感覚!最新液晶ペンタブレット

2013年04月07日 11:11

 写真やイラストを扱うクリエイターがよく利用するペンタブレット。そのペンタブレット市場において、世界中のクリエイターから圧倒的な支持を受けているペンタブレットメーカーのワコムから、2013年4月5日、液晶に直接絵を描けるペンタブレットCintiqシリーズの最新型「Cintiq 13HD」が発売された。

 13.3型の、1677万色表示に対応したフルHD画面ながら、ボディはコンパクト化に成功。重量はわずか1.2Kgと軽量なので、手軽に持ち運べるようになった。もちろん、同社の誇るIntuos5のペンテクノロジーを搭載しているすぐれものだ。

 描いたところにそのまま絵が出る感覚は、紙やキャンバスに描くことに限りなく近い。ペンタブレットは目と手がバラバラなことがストレスになるが、このCintiq 13HDならばその心配はない。紙やキャンバスに描くのと同様に、直感的に使える。描いた場所に線が引けるって自然な感覚は、一度味わったらやみつきになるそうだ。

 しかも、今回のCintiq 13HDでは、画面の傾斜がこれまでの3段階から4段階に角度変更調整が可能になっている。フラットな状態に加え22度、35度、50度で環境や好みにぴったりと合った角度に調整して作業ができる。また、LEDバックライトを採用することで、本体の発熱を抑えることに成功しており、手に熱さを感じるようなこともない。

 また、画面だけでなくペンも進化している。グリップペンから進化したプロペンはデザインもスマートに生まれ変わり、先行モデルと比較すると、筆圧レベルは2倍の2048レベル、ON荷重は10グラムから1グラムへと格段に向上しているのだ。

 さらには、コンピュータにつなぐケーブルが1本になってスマートに収納できる点も嬉しいポイントだ。コンバーターボックスも本体に内蔵されているので、ケーブル周りがすっきりする。また、コンセントのプラグも縦横付け替えられる親切設計となっている。

 そして、Cintiq 13HDの最大の利用価値は、動画の編集作業にある。Photoshopなどの画像編集やイラストレーションに便利なのはもちろんのことだが、手元で1920×1080のフルHD画面に直接描き込めるCintiq 13HDは、動画の編集にも最適だ。たとえば、After Effectsのモーションスケッチ機能のように、映像を動かす時に、リアルタイムのカーソルの動きをそのままトレースしてアニメーションに使える機能がある。また、静止画の素材制作から動画編集までデジタルでの直接描写により、ワンストップで完結する。マスクの生成も直感的にできるので、効率化が図れるだろう。

 優れたユーザーインターフェースを持つことは、優れた作業につながる。価格は個人で趣味に利用するのならば少々高いかもしれないが、ビジネスユースとして考えるのならば、充分に価値のあるものといえるだろう。(編集担当:藤原伊織)