小沢一郎衆議院議員は9日午後、札幌市内で開かれた民主党代表選挙街頭演説会で代表選出馬に至った思いを語るとともに「党代表(総理)になったら、一命をかけて(昨年夏の選挙で約束した)マニフェストの実現に向けて、国民との約束を守る」と支持を訴えた。
小沢氏は「民主党代表を選ぶとは、日本の総理を選ぶ選挙である」と代表選挙の重要性を語り、出馬に至った経緯について「日本国の指導者として責任を果たしていけるのかどうか本当に悩んだが、難しければ難しいほど、責任を回避すべきでない、と考えた」とした。
その上で、与党として政権を任された使命を何としても果たさねばならない。そのために「政治生命の全てをかけてがんばっていきたい」と熱く訴えた。
小沢氏は特に、来年度予算編成の経過を見ていて危惧しているとし、「一律歳出10%削減では、自民政権と全く同じ」と菅総理の手法を批判。「本当にこれで政権を任せてくれた国民の期待に応えられるのか。昨年夏に約束した政策を、初心にかえって、全力で一歩一歩、約束したことを実現することが役目だと思っている」とさきの選挙でのマニフェスト実現こそ使命だと強調した。
また、経済再建、雇用確保のためには景気を良くしなければならないとして、今年度予算の予備費2兆円を直ちに執行するべきだとの考えを示した。
さらに、官僚主導の原点には金と権限を(官僚が)握っているところにある、として「補助金はすべて地方の自主財源として交付し、官僚支配を排除する」とした。
合わせて、生活のインフラ整備に触れ、「新幹線や高速道路のネットワークは早期に実現しなければならない」とするとともに「高速道路を都道府県で建設できるようにしたい」考えを述べた。工事発注を地方ができれば、地方にお金が落ちるが、中央発注なら中央の企業が潤うだけで、ほとんどが中央に戻ることになり、地方の活性化につながりにくいとの考え。地方の創意工夫により、地方が独自に発注できるシステムを作りたい考えを示し、支持を訴えた。
(編集担当:福角忠夫)