三菱重工、環境性能に優れたハイブリッド過給機を開発

2010年08月25日 11:00

 三菱重工業<7011>は23日、船舶用ディーゼルエンジンの過給機に発電機を内蔵したハイブリッド過給機「MET83MAG」を開発したことを発表した。

 同製品は、エンジンの排ガスを、過給機コンプレッサの駆動だけでなく、発電に活かすことで航海中に必要なすべての電力を供給することができる。その最大発電出力は754kW(毎分9,500回転時)で、さらに発電機を電動機として作動させて過給機を加勢して、補助ブロワの代用とできるメリットがあるなど、燃料消費量とCO2排出量の削減に貢献するものとなっている。

 今回、同社は日本郵船、ユニバーサル造船、日立造船の協力により製品化に成功。2011年に就航する大型ばら積み運搬船に搭載して、世界で初めて実証試験を行う予定だ。

 同社では、船舶エネルギーの有効利用に必要な主要機器を手掛ける強みを活かし、将来の環境規制強化や、熱効率向上の技術ソリューションシステムを今後も継続的に提案していく方針だ。
(編集担当:北尾準)