三菱樹脂 <4213> は、欧州連合加盟各国で2010年度から順次採用予定の次世代防火規格Euroclass A2をクリアしたアルミ樹脂複合板「アルポリックR/A2」を開発、9月から生産を開始する。
「アルポリックR」シリーズは、ポリエチレン等でできた芯材の両面にアルミニウム板等を貼り合わせて一体化した三層構造の複合板。優れた平面性や加工・施工時の取り扱いの良さから、建材をはじめ産業資材や広告看板用途材料として世界100カ国近くで広く使用されている。特に、国土交通大臣の不燃材料認定を取得している芯材に不燃の無機材料を加えた「アルポリックR/fr」は、国内外を問わずビルの内外装材として長年に亘り優れた評価を得ており、現在欧州では、欧州連合加盟各国がEuroclassを自国の防火規格として採用されはじめている。このEuroclass は、欧州で最も厳しい防火規格とされているドイツ工業規格(DIN)並みの厳しい規格で、A2はその中で複合板が認定を受けられる最高の等級となる。
欧州市場において建築物件の受注拡大には、このA2等級の認定を受けた製品が強く求められており、こうした欧州での要請に対応するため、「アルポリックR/fr」の芯材に改良を重ね防火性能を更に高めた「アルポリックR/A2」を開発、今般、Euroclass A2の認定を取得している。
同社は今後、「アルポリックR/A2」の PR を日本国内外の設計事務所へ積極的に行うことにより、欧州を中心とした海外の建築物件の受注を拡大、2011年度に10億円の販売を目指す。
(編集担当:宮園奈美)