アフリカ開発にインフラ整備と人材育成

2013年05月26日 18:27

 日本とアフリカの資源開発協力を進める「日アフリカ資源大臣会合」が、このほど東京都内で開かれた。

 会合でのポイントは、資源開発する日本企業の事業に、5年間で、出資や債務保証など総額20億ドル(約2000億円)を拠出することを柱にした、「資源開発促進イニシアチブ」を茂木家財産業相が表明した。

 日本が表明したイニシアチブでは、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じ、出資や債務保証などで、資金を提供する。その上資源関連の技術者らを今後5年間で、1000人育成する考えだ。

 そして鉱山周辺の環境保全への協力も行うとしている。日本がアフリカの資源開発事業への資金拠出を表明したのは、世界で資源供給地域として、存在感を増す、アフリカ諸国との関係強化が狙いと切られている。

 現在アフリカに対しては、中国が活発な資源外交を展開しており、これに対して日本はインフラ整備の支援などで巻き返しを狙う。この会合には、第2位の石油産出国アンゴラやプラチナ(白金)の最大産出国南アフリカも参加、日本にとってハイテク製品の開発に不可欠な貿易相手として期待をかける。

 こうしたアフリカとの関係を重視するのは日本だけではない。先行しているのが中国だ。2000年前後から、アフリカへの資源外交を本格化、首脳や、閣僚らがアフリカ諸国を訪れ、各国への援助体制も確立している。

 日本は今回の会合で、インフラ整備や、人材育成などの支援策で、アピールしていこうとしている。はたしてこの策で中国にどこまで迫れるか、その成り行きが注目されよう。(編集担当:犬藤直也)