東京都は2016年東京オリンピック・パラリンピック競技大会への全面支援や国直轄事業の負担金の抜本的改革、新型インフルエンザへの的確な対応など、重点6項目を含め地方分権改革、行財政改革、都市整備、環境、福祉・保健・医療、生活・産業、スポーツ・青少年・教育、治安対策の8部門、13項目、77件からなる平成22年度国の施策や予算に対する提案をまとめ、関係省庁に実現方を要求した。7月から副知事らが直接に省庁を訪ね、具体化に向けての協力要請を行っていきたい意向だ。
都知事本局地方分権推進室広域連携では、都としての国への提案要求では特に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に対し、国をあげて招致活動に取り組む態勢を求めているほか、法人事業税の暫定措置の即時撤廃や問題になっている国直轄事業負担金について、業務取扱費の基準の明確化、維持管理費にかかる地方負担の廃止、地方との事前協議の法制化などを求めている。
また、地方分権改革の推進へ権限とそれに見合う財源とを一体として移譲すること。新興・再興感染症対策の充実(状況に応じた講堂計画などの柔軟な運用など)。地球温暖化防止対策の推進を実効性あるものにするため、排出量総量削減の義務化と排出量取引制度の導入など、こうした事項は特に最重点事項として国に働きかけていきたい、としている。
このほか、福祉・医療では「都の認証保育所を国の制度に位置づける、認可保育所を利用者本位の制度に改める」。都市基盤では「羽田空港の再拡張と国際化の推進(C滑走路の延伸の早期実現など)」。米軍基地対策の推進では「横田基地の軍民共用化の実現と空域・管制業務の早期全面返還」。生活では「非正規労働者に対するセーフティーネット機能の強化」を求めた。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:福角忠夫)