公正取引委員会は香川県仲多度郡琴平町にある琴平グランドホテルが、取引上、優位な立場を利用して取引業者に対し、ディナーショーのチケットや金券を購入するよう求めていた、として3月31日、警告を行った。優位的地位の濫用を定めた独占禁止法規定に反する。
公取の調べによると、琴平グランドホテルは宿泊代等の支払に使用できる金券やディナーショーのチケットを販売する際に、ホテルと継続的な取引関係にある食材業者や酒類等の商品取引業者、広告代理業務、寝具類の洗濯業務の請負業者に対して「組織的かつ計画的に経理部仕入課長、調理長等、取引に影響を及ぼし得る立場にある者」を通して、購入するよう要請し、買わざるを得ないようにして販売していた、としている。こうした行為は平成17年6月ころから昨年11月ころまで行われていた、という。
また、自社と納入業者らを会員とする「寿会」と称する組織を設けて、会員になっている納入業者等に対し自社の広告宣伝に要する費用を賄うこと等を目的に「会費」と称して毎月一定額の金銭的負担の提供を要請し、金銭的負担の提供を余儀なくさせていたとしている。このような行為は平成17年3月ころから今年2月ころまであった、と指摘している。