INAXは、洗浄水をまったく使わないパブリックトイレ向けの『無水小便器』と6リットル洗浄ECO6タイプの超節水大便器『壁掛式洋風便器』を、8月1日から販売する。
無水小便器は、便器本体とカートリッジ、それを支えるハウジング、排水管で構成され、カートリッジ上部から入る尿はシール(密閉)液を通って内部へ入る。シール液は水よりも比重が軽く、カートリッジ内の尿のニオイをシャットアウト、また、溜まった尿自身がトラップの役割を果たす。カートリッジの寿命は約5000~10000回程度。「4リットル洗浄の小便器に比べた場合、日本の男性労働人口の約10%にあたる370万人が無水小便器を使用すると旧来型小便器に比べ、1ヶ月で東京ドーム約1杯分の節水になる。CO2削減量は、自動車で地球1400周走行分に相当する」と同社。参考価格11万5000円(税込、工事費別途)。カートリッジは6個入り3万2760円(税込)。
壁掛式洋風便器は、従来の普通形フラッシュバルブ式便器・洗浄13リットルに対して、6リットルの洗浄水を全て上から流し、水の勢いが落ちないように鉢内形状とトラップを最適化し、しっかり洗浄。側面がツルッとしており、掃除もしやすい。陶器は世界基準のISO規格に準拠、銀イオンで菌の繁殖を抑制。同社の試算では、年間約54%の節水と、約6・1t(車1台当り地球1周走行分)のCO2排出を削減。10階建て相当のビルでの節水効果を金額換算するとビル全体で年間約727万円の節約ができる、という。便器(C-23PC)・自動フラッシュバルブ・タッチスイッチ・シャワートイレ・必要部材を含むセット価格は38万8342円(税込、工事費別途)。
また、無水小便器とECO6大便器を10階建程度のオフィスビルに導入すると、年間約857万円のコストダウン、年間約7・6tのCO2削減効果が期待できるとしている。