キャビア原産国が違う 公取が排除命令

2008年05月14日 11:00

 公正取引委員会は大手百貨店の西武百貨店とそごうが昨年11月から12月にかけて歳暮用に販売していた缶詰めキャビアセットについて、実際には中国産のパスチャライズキャビアだったのに、ロシア連邦産の「ロシアフレッシュキャビア」と記載して販売したとして、5月13日、両社に対し、「この商品の原産国について一般消費者に対し、実際のものより著しく優良であると示すものであることを公示する」とともに、(1)今後、同様の表示を行わないこと(2)再発防止策を講じて役員や従業員に周知徹底するよう、排除命令を行った。

 景品表示法の優良誤認、商品原産国に関する不当表示にあたるとして、命令したもの。公正取引委員会によると、キャビアには保存期間を長くするために低温殺菌処理が施された「パスチャライズキャビア」と称されるものと,低温殺菌処理が施されていない「フレッシュキャビア」と称されるものがあり、その鮮度や風味、食感等が低温殺菌処理を行うことにより変化するため、一般に、フレッシュキャビアはパスチャライズキャビアより良質なものとして好まれる傾向にあるのだという。