渡海紀三朗文部科学大臣は新学習指導要領等の告示にあたり、談話を発表した。
この中で、大臣は子どもたちの「生きる力」をはぐくむ具体的な手立てとして(1)約60年振りに改正された教育基本法を踏まえた教育内容の改善を行うこと(2)学力の重要な要素である基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等の育成及び学習意欲の向上を図るために、授業時数増を図り、言語活動や理数教育を充実すること(3)子どもたちの豊かな心と健やかな体をはぐくむために道徳教育や体育を充実すること、といった基本的な考え方に基づいて、新学習指導要領等をまとめたとした。
また、実施時期について「新学習指導要領は幼稚園は平成21年度から、小学校は平成23年度から、中学校は平成24年度から全面実施することとしているが、保護者の期待や関心が高く、平成21年度から理数教育を中心に前倒し実施したい」との考えを示した。
前倒し実施する詳細な内容については「案を4月中を目途に公表する予定で、平成20年度は、新学習指導要領等の趣旨をあらゆる場面を活用して教師など教育関係者、保護者、広く社会に説明したい」としている。
また、新学習指導要領等の趣旨を実現するためには「指導体制の確立を含む教育条件の整備、教科書や指導方法の改善、入学者選抜の改善などの諸施策を総合的に展開していくことが極めて重要であり、今後、これらについても取組を進めたい」としている。
高等学校や特別支援学校の学習指導要領については「平成20年内に公示する予定」だ。