製造販売で厚生労働省が承認
グラクソ・スミスクライン
グラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)は、1月25日付で、厚生労働省より、医療用5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛治療剤「アマージR錠2・5mg」(一般名:ナラトリプタン塩酸塩)を片頭痛の効能・効果薬として製造販売する承認を得た、と1月29日発表した。
同社によると、「アマージR錠2・5mg」はバイオアベイラビリティ(投与された薬物が、どれだけ全身循環血中に到達し作用するかの指標)が高く、半減期が長い特性を有しており、忍容性(副作用が発生したおりに服用者が耐えられる程度)も良好であることから、片頭痛の急性期治療における新たな選択肢として期待される薬剤で、現在、米国、英国をはじめ世界70カ国以上で承認されている」と説明している。
また、同社が国内の行った臨床試験の結果、「薬品投与の4時間後の頭痛改善率は77%となり、投与後は24時間にわたって頭痛が改善し、24時間以内の頭痛再発率はプラセボの約半分に抑えられた」としている。
坂井文彦・北里大学医学部神経内科学教授は「効果の持続性と再発抑制が期待されることから、発作時間の長い月経関連片頭痛や、再発によって追加服用を必要とする患者さんへの有用性が高い」と話している。
国内には疫学調査で偏頭痛を抱える人が840万人いると推計されているだけに、新薬への期待も大きい。
■ 片頭痛について(同社解説)
月に1~2回、多いときには週に1~2回ぐらいの頻度で、ズキンズキンと拍動性の強い頭痛が起こります。その痛みは動くと悪化し、頭痛以外に吐き気や嘔吐を伴ったり、音や光に過敏になることから、仕事や家事といった日常生活にも支障をきたします。片頭痛はその病名がよく知られている一方で、いまだに多くの患者さんが適切な治療の恩恵にあずかれていないという実態があります。
■アマージR錠 2.5mg」製品概要
製品名 「アマージR錠2.5mg」
一般名 ナラトリプタン塩酸塩
承認取得日 2008年1月25日
効能・効果 片頭痛
用法・用量
通常、成人にはナラトリプタンとして1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。なお、効果が不十分な場合には、追加投与することができるが、前回の投与から4時間以上あけること。ただし、1日の総投与量を5mg以内とする。