環境に対する取り組み

2008年01月23日 11:00

 大手企業の8割が「企業の社会的責任と考える」
 環境省18年度「環境にやさしい企業行動調査」で分かる

 大手企業の8割が「社会貢献も含め環境への取り組みは企業の社会的責任」と考えていることが、環境省の「環境にやさしい企業行動調査・18年度の企業の取り組み」のまとめで分かった。
 調査は昨年7月17日から8月10日にかけて実施したもので、東京、大阪、名古屋証券取引所1部、2部上場の企業2751社と従業員500人以上の非上場企業や事業所3814社の合わせて6565社を対象に行ったもので、2774社から回答が寄せられた。 
 それによると、「環境への取り組みは企業の社会的責任と考える」との回答は17年度調査より1・9ポイント増え、81・9%になった。
 企業が取引先の選定にあたって環境に配慮した事業活動を考慮するかについては「選定基準は設けていないが考慮している」と回答した割合が41・8%。「選定基準を設けて考慮している」が23・8%と基準を設けたり、考慮しているとする企業は65・6%と10社に6社以上が考慮していることが分かった。また、今後考慮するとしている企業が13・3%あった。
 また、環境ビジネスへの取り組みについては39・7%が「既に事業展開している」といい、「今後、事業展開の予定」が3・4%、「今後取り組みたい」が18・7%と環境ビジネスに対する関心の高さをうかがわせている。
 一方で、環境ビジネスの進展での問題点では「消費者やユーザーの意識や関心がまだ低い」とする企業が多く、次いで上場企業では「追加投資を考えるとリスクが高い」、非上場企業では「組織内でアイデアやノウハウが不足している」などが多かった。
 地球温暖化への対応では55・0%が「方針を定めて取り組んでいる」と回答。17年度より3・6%増加した。「取り組んでいない」は17年度の12・0%から9・7%と1ケタ台になった。
 環境税の導入については「賛成とどちらかと言えば賛成」が38・9%、「反対あるいはどちらかと言えば反対」が39・7%と、賛成派が17年度より1・1%増え、反対派が0・44%減少したことから拮抗する状況になっていた。また、環境税を導入した場合の税の使途については63・4%が「温暖化対策に使うべき」と回答していた。