ウォルマートのスケールメリットを西友は活かしているか?

2013年07月28日 11:38

 西友が、セゾングループの中核企業として栄華を極め、世界最大のホテルグループのインターコンチネンタルホテルを子会社にしたのは、1988年、バブルまっただ中のことだった(1998年に売却)。しかし2002年3月にウォルマートの日本における小会社となった。それから既に10年以上が経過している。

 西友は、韓国を代表する大手酒類メーカーHITE JINRO社のビール2商品「ハイトビール」、「ドライフィニッシュd」をウォルマートの独自調達網を活用して直輸入し、全国の西友368店舗にて、各148円/350ミリリットル、875円/6缶パックで販売する。これらのビールは、ウォルマートの社内商社機能の1つであり、アジアでの商品調達を統括する「ウォルマート・グローバル・ソーシング」を通じて、西友が直輸入する初めての食品とのこと。

 同社は、13年3月よりウォルマートの独自調達網を活用した直輸入ビールの取り扱いを開始。ウォルマート傘下の英国スーパーマーケット「ASDA(アズダ)」で販売するビール商品群の中から日本人の嗜好にマッチする商品を選定し、いずれも好調に推移しているという。同社は今後も、ウォルマート独自調達網を活用し、直輸入ビールのラインナップを拡大していくとしている。

 ウォルマートは世界最大の小売りチェーンであり、さまざまなオリジナルブランドを持っている。ウォルマートの独自調達網を活用するのなら、青や、黒や茶色といったカラフルな何種類ものエコバッグを揃えるも悪くないが、もう少しウォルマートのスケールメリットを活かした、商品の輸入が可能なはずだ。親会社が、せっかく「世界最大の小売りチェーン」なのだから西友が、そのメリットを活用しない手はないだろう。実際、11年4月にはアウトドアブランドの「コールマン」とのコラボレーションで、ウォルマートのオリジナルブランドとしてアームチェアの販売を開始しているが、もっとアイテムを増やしてもいいのではないか。(編集担当:久保田雄城)