総理本部長の健康医療戦略推進本部 近く初会合

2013年08月03日 14:33

 政府は内閣に健康・医療に関する成長戦略の推進と医療分野での研究開発の司令塔本部となる「健康・医療戦略推進本部」の設置を閣議決定した。第1回会合を近日に開く。

本部長には安倍晋三総理がつき、副本部長には菅義偉官房長官、本部は全閣僚が参加して政府一丸となって取り組む。

 推進本部では医療分野での研究開発に関しての「総合戦略」を策定し、がんや認知症などの疾患領域や再生医療など最先端技術で重点化すべき研究分野や目標を設定していく。

 研究開発では高度なものづくり技術を持つ中小企業・異業種企業と医療機関、大学・研究機関との連携での現場ニーズに応える医療機器の研究開発など「分野横断的研究の推進」を図るほか、がん領域では5年以内に日本発の革新的ながん治療薬の創出にむけ10種類以上の治験への導出を図るとともに、治療方法の適切な判断に役立つがん診断薬についても開発を進める。

 また、総合戦略に基づき、個別の研究テーマの選定・進捗管理・事後評価など「国として戦略的に行うべき実用化のための研究を基礎から一気通貫で管理し、実務レベルの中核機能を果たす独立行政法人を設置する」計画。

独立法人設置では「スクラップアンドビルドの原則に基づいて公的部門の肥大化は行わない」としている。実際に肥大化したり、官僚の新たな天下り先になったりしていないか、新たな法人設置については関連する法人の統廃合や人的流れの透明性確保が必ず担保されていなければならず、推進本部ではこの点の明確化も求められる。(編集担当:森高龍二)