株式会社ビデオリサーチインタラクティブの調査によれば、15~69歳のPCインターネットユーザーでのスマートフォンの所有率は、今年2月の前回調査から9ポイント増加し49.2%に達した。いわゆるガラケー(フィーチャーフォン)の所有率は46%で、スマートフォンが初めて従来型の携帯を上回った。iPadなどタブレット端末の所有率は、前回調査より3.3ポイント増の14.5%だった。
スマホの所有率は2年前にはわずか19%だったが、昨年には34%、今回調査では49%と、2年間で約2.5倍になった。2年前にはガラケーユーザーが7割を超えていたが、今やガラケーの方が珍しい存在になりつつある。
所有率の伸びを牽引したのは、女性と10代だ。男女別では、女性の伸び率が男性を5ポイント近く上回った。iPhoneが発売された2008年当初は男性ユーザーの方が多かったが、今では男女の所有率の差はほとんどなくなり、むしろ10代~20代の若年層では女性の方が高くなっている。
年齢別では15~19歳のティーン層が大きく伸び、5回目の調査で初めて20代のスマートフォン所有率を上回った。15~19歳の女子のうち実に83%、男子は71%がスマホユーザーであり、それぞれ20代より約5ポイントも高い。
ゲームなどのモバイルコンテンツビジネスが盛り上がる背景には、そのターゲットとなる10代に、スマホが急スピードで普及していることも関係しているだろう。総務省の調査によると、平成24年のモバイルコンテンツ市場規模のうちスマートフォン市場は3,717億円で、前年比361.2%の大幅増となった(「モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果」)。
一方で、厚生労働省の研究班による調査では「ネット依存」の中高生が全体の8%、全国に51万人以上いることが明らかになった。ゲームやSNSなど魅力的なコンテンツが満載のスマホに、10代が急速に「ハマって」しまった結果ともいえそうだ。(編集担当:北条かや)