9月13日から開かれるフランクフルト・オートショー。一般公開に先駆けてプレスデーが開催された。そこで展示された注目のモデルをピックアップする。
富士重ブースに置かれた「SUBARU WRX CONCEPT」は、コンセプトカーとは言え、そのまま発売できそうなモデル。次期インプレッサWRXは、「ほぼこのままのスタイリングでデビューするのではなかろうか」と思わせる完成度の高いデザインコンセプトだ。
フロントは逆台形の大きなハニカムメッシュのグリルとバンパー両サイド下部の大きなエアインテーク、インタークーラーのエアバルジなど、攻撃的ともいえるアグレッシブな造形だ。ヘッドライト回りにスバル車に共通するデザインが隠れている。フロントウインドウからルーフ、そしてテールエンドに流れるラインを一見すると、流麗なクーペのように見えるスタイリングだが、実は4ドアモデル。黒いルーフは低重心化と軽量化に貢献するカーボンファイバー製となった。リアエンドはスパッと切り落とされたトランクリッドと、極めて短いリアオーバーハングがスポーティな印象をさらに強調している。
細かなスペック諸元は発表されていないが、ボディサイズは全長×全幅×全高4520×1890×1390mm、ホイールベースは2760mm。245/40ZR20サイズのWRXコンセプト専用のダンロップ製タイヤにBBS製のワンピース形状鍛造ジュラルミンホイールを組み合わせる。
エンジンの排気量は不明だが、「強力なターボエンジン」との説明があり、現行のWRX STI Spec Cの308ps(227kW)/6400rpm、43.8kg.m(430Nm)/4400rpmを大きく上回る水平対向エンジンであることは間違いない。当然ながら駆動方式はスバル伝統のシンメトリカルAWDを採用する。
このSUBARU WRX CONCEPT、11月開催の東京モーターショーでより具体的なスペックなどが明らかにされるだろう。楽しみなモデルがまた登場したことになる。(編集担当:吉田恒)