２０２０年のオリンピック・パラリンピック招致のためのＩＯＣ総会で東京電力福島第一原発事故による汚染水問題に「汚染水は完全にブロックされており、コントロール下にある」とし、「政府として対策を講じていく」と国の責任で汚染水問題解決を国際公約にした安倍晋三総理は、その取り組みを世界にアピールする意味もあるのか、１９日、福島第一原発を訪ね、原発構内を視察する。
菅義偉官房長官は１７日、総理の福島第一原発構内への視察は毎月実施している「被災地訪問の一環」で、「汚染水対策の進捗状況を確認する予定」という。
菅官房長官はこの日の会見で、韓国が日本の福島、岩手、宮城などの水産物禁輸措置を敷いていることについて「水産庁の担当幹部が１６日に韓国を訪ね、日本の安全対策や汚染水対策、その他関連情報を韓国政府当局者らに直接伝える機会を持った。韓国側は日本の説明や提供資料の内容を精査するとして、直ちに規制措置を撤回する姿勢は示さなかったが、早期撤回に向けて、引き続きしっかり働きかけていきたい。正確で迅速な情報提供に努め、すべての情報を提供していくので、科学的な根拠に基づいて輸入規制を解除するように決定してほしい」と的確な判断、対応を期待した。
日本の立場や取り組みを示す意味でも、総理の原発構内視察は情報発信の機会になりそう。（編集担当：森高龍二）
