5分以上堰外へ「Bエリア堰内の水」福島原発

2013年09月16日 12:51

 東京電力は15日、福島第一原発の汚染水貯留タンクの堰内に台風の接近に伴い雨水が溜まった場合に備え、Bエリア南側の堰内の溜まり水の移送を準備中、急激な雨で堰内の溜まり水が堰から溢れ出ているのを午後1時8分ころに確認したと発表した。

 東電は5分後には堰内の溜まり水を同じエリア内のタンクに移送する作業に入ったため、堰外に溢れ出るのは止ったという。Bエリア南側タンクの保有水は淡水化装置により処理した水でRO濃縮水ではないと説明している。

 また、東電は「この堰の溜まり水の放射能分析や詳細についても確認中で、分析の結果など、分かり次第公表する」とした。

 汚染水問題について、東電は先月26日、社長直轄の汚染水・タンク対策本部を設置。今月10日には米国原子力規制委員会でスリーマイル島原発事故の収束に携わったレイク・バレット氏を社外専門家に招聘し、対策本部やプロジェクトチーム会議で汚染水対策や廃炉への指導、助言を受けることにした。東電は「汚染水は緊急かつ最大の経営課題と重く受け止めている。国内外の英知を結集し、全社一丸で取り組んでいく」と、東電としての姿勢を示している。(編集担当:森高龍二)