菅義偉官房長官は次期米駐日大使にケネディ元米大統領の長女のキャロライン・ケネディ氏(55)がオバマ大統領から指名され、上院外交委員会での指名承認公聴会で「日米両国は政治・経済・文化・戦略について深い結びつきを持ち、米国とのパートナーシップはグローバルな影響力を持つと語ったことや日米両国は自由・人権・法の支配でコミットをそれぞれ共有していると述べたことを承知している」とし「わが国はケネディ次期駐日大使が早期に着任され、様々な分野で活躍することを期待している」と歓迎の意を示した。
また「ケネディ次期駐日大使が「日米同盟は地域の平和・安定・繁栄の礎石であり、日米安保条約第5条の下、米国は尖閣諸島において日本を支援することを確約している旨述べたということを承知している」と述べ「日本に対する思いを語って頂いたのかなと思っている」と評した。
記者団から、ケネディ次期駐日大使は尖閣諸島をめぐる日中の対立について重大な懸念を抱いており、外交での解決を求める旨の発言もしているが、これについての受け止めを聞かれ、菅官房長官は「尖閣諸島は歴史的にも国際法上もわが国固有の領土であることは明らかな事実なので、守るべきことはしっかり守りながら、(日中両国の)戦略的互恵関係は極めて大事だとの思いで、常に対話のドアをオープンにしている。普段通りに対応していく」とこたえた。
また、国防・安全保障に大きな影響をあたえる集団的自衛権の行使についての扱いについて「安保法制懇の報告を待って政府の議論になるが、国民のみなさんにしっかり説明し、理解を求める。そういう中で進めていくべきことだと思う」と国民に説明し、理解を得ながら進めていくべき問題との考えを示した。(編集担当:森高龍二)