JR北海道に「悪質性感じる」菅官房長官不快感

2013年09月25日 09:59

 菅義偉官房長官は24日夕の記者会見で線路の97箇所での異常を放置するなどJR北海道の相次ぐ問題に「分かっていることを放置しているので、悪質性を感じている」と企業体質そのものに問題があるとの認識を示したうえで、厳しく批判した。

 JR北海道では24日もJR根室線白糠駅で停車中の釧路発帯広行き普通列車の車両付近から燃料漏れが原因と思われる煙が出るトラブルがあった。

 菅官房長官は「JR北海道においては気候条件が悪いだとか、保線距離が長いだとか、ある意味、(そのようなことは)当然のことなので、そういうことのうえにたって、乗客のみなさんの安全・安心を心がけるのが会社としての当然の使命」と保線距離が長いなどは理由にもならないとの思いをうかがわせた。

菅官房長官は「事故が頻発。しかも、人命に係る極めて重要な問題であり、個々のミスということでなく、組織全体として安全確保に取り組む姿勢や職務規律のあり方に問題があるのではないか」と厳しく企業体質そのものの改革が求められているとの認識を示した。

 菅官房長官は「組織的体質に問題があるとの観点から、しっかり監査すべきだ」とし、「国交省も同じような考えを持っている」としたうえで「徹底した監査を行って、事故原因究明と同時に国交省によって(必要な)対策がとられると思う」と安全確保へ厳しい、適切な対応を期待した。(編集担当:森高龍二)