三菱自動車、マレーシアでコンパクトSUV 「ASX」現地生産を開始

2013年10月06日 12:10

 三菱自動車<7211>は、マレーシアでコンパクトSUV 『ASX』(日本名:『RVR』)の現地生産・販売を開始する計画であることを発表した。

 現在、同社はマレーシアにおいて、MMM社(Mitsubishi Motors Malaysia Sdn. Bhd.)を総販売代理店として完成車輸入販売事業を手がけている。

 MMM社は2005年の設立以降、商用車セグメントに属するピックアップトラック『トライトン』を中心に順調に販売を伸ばしているが、三菱自動車として同国での事業規模をさらに拡大していくためには、同国のメインマーケットである乗用車セグメントでの事業展開の強化が不可欠であり、その第一歩として、すでに日本製完成車としてマーケットに投入し好評を博している『ASX』を現地生産モデルに切り替え、同モデルの販売活性化を図る考えだ。

 『ASX』の現地生産化にあたっては、MMM社と連携し、マレーシアで広く自動車関連ビジネスを展開するTan Chong Motor Holdings Sdn. Bhd.社傘下の自動車組立会社であるTan Chong Motor Assemblies Sdn. Bhd.社に車両組立を委託する。

 14年1月に生産を開始し、翌月からMMM社の販売網を通じて販売を開始する予定。三菱自動車は、マレーシア市場において、06年に『トライトン』の販売を開始した後、09年には中型SUV『パジェロスポーツ』を発売し、SUV系車種の販売を飛躍的に増加させている。さらにその後、10年のコンパクトSUV『ASX』、12年のグローバルコンパクトカー『ミラージュ』と、乗用車セグメントで相次いで新型車を投入している。将来的には、現地生産車種の追加を含め乗用車ラインナップの一層の充実化を図りながら、さらなるシェアアップを目指すという。

 三菱自動車は、13年度までの中期経営計画において、その事業戦略の柱の一つとして「新興市場への経営資源の集中」を掲げている。中でも、アセアン地域での事業基盤強化を新興市場対応の中心に据えており、マレーシアにおける『ASX』の現地生産・販売の計画はその一環をなすものとなる。(編集担当:久保田雄城)