作業員の安全管理を万全にするとしている東京電力の福島第一原発の現場で人為的ミスが相次いでおり、東電の危機管理意識を問う声もでている。9日にも、作業員による汚染水処理設備の配管取り外しミスから、高濃度汚染水が漏れ、作業員6人に放射性物質が付着。5人は同日夕までに除染を終えたが、1人は足裏部分を除染中。
東電は「放射性物質の体への付着が確認された6人は顔面部に付着がないことから内部被ばくの可能性はないと判断している」とした。
一方、この人為ミスで約7トンの高濃度汚染水が漏えいし、堰内に溜まった。東電は「淡水化装置の廃液供給タンクに回収する」としているが、東電の相次ぐ単純ミスに、高濃度放射性物質を扱う立場としての危機意識や危機管理、安全な作業確保への心構えなどが日常のマンネリ化の中で薄らいでいるのではないかと危惧する声もある。
また、政府機関職員が現場に足を運び、直接、問題点がないか確認、点検していくことが求められている。(編集担当:森高龍二)