日産×横浜市 超小型EVカーシェアリングから見える未来

2013年10月13日 11:04

 全長2ミートルちょっとの、「チョロQ」みたいなかわいいクルマが、横浜市内、例えば、赤レンガ倉庫あたりを動き回っている姿を想像してほしい。あなたは間違いなく、微笑むはずだ。我々は以前ほど未来を楽しみにできなくなっているけれど、こんなシーンが日常になるなら、思うほど未来は悪くないだろう。

 日産自動車<7201>と横浜市は、同社のEV(電気自動車)「日産ニューモビリティコンセプト」を活用した、ワンウェイ型大規模カーシェアリング「チョイモビ ヨコハマ」を実施する。専用サイトで利用希望者の会員登録の受付を開始している。

 「チョイモビ ヨコハマ」は、日産自動車と横浜市が協働で進める「ヨコハマモビリティ”プロジェクトZERO“(YMPZ)」の一環として、両者が中心となり、「低炭素交通の推進」、「都市生活・移動のクオリティアップ」、「観光の振興」を目的に、約1年間の期間限定で実施するもの。

 国土交通省の「超小型モビリティ導入促進」事業の支援を受け実施されるこの取り組みは、開始時に30台、期間内には約100台規模となる「日産ニューモビリティコンセプト」を使用して、横浜市都心エリアに設置される約45箇所のカーステーションで自由に借用し返却できる、ワンウェイ型の新しいカーシェアリングだ。

 100台規模となる超小型EVのカーシェアリングは、日本初の取り組み。「チョイモビ ヨコハマ」の会員登録や利用予約システムは、日立製作所が開発し、貸渡返却拠点となるカーステーションには、三井不動産リアルティの「三井のリパーク」をはじめ、多くの企業、観光/公共施設に駐車場を提供している。

 サービス開始後も、地域の公共交通機関や商店街、マンションの管理組合、地元企業など、幅広い関係者に様々なかたちでの参画を働きかけ、超小型モビリティの有用性、事業化の可能性の検証を行っていくとしている。

 貸渡返却拠点(カーステーション)は、横浜駅・みなとみらい・関内を中心とし、45ヶ所で開始し、最終的に70ヶ所に拡大の予定。 走行は横浜市内のみで、高速道路走行できない。入会金・月額基本料金は無料で、利用料金は1分につき20円となっている。

 使用される車両「日産ニューモビリティコンセプト」はリチウムイオン電池を搭載した電気自動車で最高速度時速は80km。長さ234cm、幅123cm、高さ145cmのサイズで、乗車定員は2名となっている。