原発に頼らない信用金庫が、EV実証モニタリングを三菱自動車と連携し開始

2013年10月20日 16:01

 町の信用金庫とEV(電気自動車)と聞いても、ちょっとピンと来ないかもしれない。しかし、それも取り組み次第で、意義深いものになる。

 三菱自動車<7211>は、 東京都一円および神奈川県東部に営業基盤をもつ城南信用金庫と連携し、EV(電気自動車)実証モニタリングを開始すると発表した。同社はこれまでも、様々な分野の相手先との間でEV実証モニタリングを実施してきているが、金融機関との連携によるモニタリングは今回が初の試みとなるという。

 同社は、城南信金にモニター用車両として電気自動車『i-MiEV(アイ・ミーブ)』3台を貸与する。城南信金は、この3台の『i-MiEV』を営業部本店、池上支店、碑衾(ひぶすま)支店に各1台配置、業務用車両として使用する中でその実用性を検証するほか、EVに関心を持った顧客に向け無料で貸し出す機会を提供するなどの普及促進活動にも活用していくという。

 三菱自動車は、2009年7月に世界初の量産型EVとなる『i-MiEV』を発売して以降、新型EVの車種追加やEV技術を応用したプラグインハイブリッド(PHEV)車『アウトランダーPHEV』の開発など、電動車両の展開を拡大させている。

 今後も他業種や自治体・団体等を通じて電動車両をはじめとする環境対応車の普及促進活動を推進し、持続可能な低炭素社会の実現に取り組んで行くという。

 城南信用金庫は、東日本大震災後の11年4月1日に「原発に頼らない安心できる社会」を目指すことを宣言し、自家発電の導入やソーラーパネルの設置、徹底した節電などを進めている。社会貢献活動にも積極的で、東日本大震災の被災地支援活動や地域行事への参加、顧客同士の交流や親睦を深めるための組織づくり、「日本を明るく元気にする“よい仕事おこし”フェア」の開催等、さまざまな取り組みを行っている。今回の『i-MiEV』モニターもその一環であり、EV普及を通じ環境に配慮した地域社会づくりを進めるとしている。(編集担当:久保田雄城)