特定秘密の妥当性チェック機関 外国参考に

2013年11月28日 09:40

 加藤勝信内閣官房副長官は27日の記者会見で「特定秘密保護法案が衆議院で賛成多数で可決したことは歓迎している。一方で、国民の不安、懸念に対しては参議院での議論を通してしっかり払拭していきたい」と語った。

 また、安倍晋三総理が特定秘密の指定の妥当性をチェックする第3者機関の設置に前向きな考えを示したことについて、加藤副長官は「もともと、法案の附則で検討するということがあったが、総理が設置すべきであるとの答弁を昨日の衆院特別委員会でなされたので、これを踏まえて、これから準備室を設置するなかで、有識者の声も踏まえながら対応していくことになる」とした。

 臨時国会は12月6日までと会期がほとんど残されていないなかでの、重要法案の審議になるが、会期を延長して議論する考えの有無については、加藤副長官は「政府としては会期の延長は考えていない」とあくまでも今会期の中で法案成立を図りたいとの考えを示した。

 菅官房長官は同日夕の記者会見で、特定秘密の妥当性をチェックする第3者機関については「内閣官房に準備室を設置し、統一基準の原案作成と法の施行準備とともに、法の適正な運用を図るための方策について検討を開始すると総理が語っているので、有識者の意見を伺うとともに、米国など諸外国の制度(例えば、米国では省庁間上訴委員会や情報保全監督局が秘密指定の事後チェックを行っている)などを参考にしていく」方針を示した。(編集担当:森高龍二)