日本では新型スカイラインとして販売されるグローバルカー「インフィニティQ50」。日本では当面ハイブリッド車だけが販売されるが、このQ50にはCクラスと同じエンジンが搭載される見込みだ。日本でも4気筒ターボエンジンのスカイラインが秋以降に登場するかも知れない。
2013年12月、日産は創業80周年を迎えた。この年、ルノー・日産アライアンスは他の自動車メーカーとの協業を大きく推し進めた年として記録されるかもしれない。国内では三菱自動車と共同で設立した軽自動車開発の新会社NMKVから、初めてのモデル「デイズ」を発表した。
グローバルな分野では、ダイムラーとルノー・日産両社のCEOが9月、「両社のパートナーシップが急速に進展しており協業の範囲がますますグローバルになってきている」とフランクフルトショーで発表し、話題になった。日産、ルノー、ダイムラーのパートナーシップは2010年4月に締結し、主に欧州市場にフォーカスしたプロジェクトを開始。現在は、北米や日本で10の重要プロジェクトに拡大したという。
ルノー・日産アライアンスの会長兼CEOのカルロス・ゴーン氏によると、「当初は欧州おける共同事業としてスタートした。が、現在ではすべての市場におけるシナジー効果に重点を置いて協業に臨んでいる」という。
ダイムラーCEO兼メルセデス・ベンツ会長のディーター・ツェッチェ氏は、「私たちは今後もパートナーにとって、そしてお客様にとって意味のある新しいプロジェクトを追求していく」と述べた。
両社のパートナーシップから生まれたメルセデス・ベンツの4気筒ガソリンエンジンは、両社が米・テネシー州デカード工場で生産。同エンジンの工場建屋は、2012年5月の着工後わずか1年半で完成した。エンジンの生産は2014年から開始される予定。デカード工場で生産されるこのエンジンは、米アラバマ州タスカルーサのダイムラー工場で生産される、12月に概要が発表となった新型メルセデス・ベンツCクラス、および新型インフィニティモデルに搭載予定だ。また、ターボチャージャー付3気筒・4気筒直噴ガソリンエンジンファミリーの共同開発も進んでいるようだ。
日産の2013年4月?9月期の国内生産は約50万台(前年同期比98.1%)、一方で海外生産は191万台強(同119.3%)。ルノー・日産アライアンスのグローバルな協業は、カルロス・ゴーン氏主導のもと、今後も加速することはあっても、後退することはない。(編集担当:吉田恒)