セブン&アイ・ホールディングス<3382>は、2013年3~11月期の連結営業利益が前年同期比で15.1%アップの2491億円だったと発表。この金額は過去最高益であり、5年ぶりの更新となった。こうして営業利益が伸びたことには、国内や国外のコンビニエンスストア事業がけん引役をはたしたほか、金融関連も大きく寄与している。
通期予想に対する進ちょく率は73.2%で、前年同期の通期実績に対する割合は、73.1%だった。そして売上高にあたる営業収益は、前年同期比で13.8%アップの、4兆1865億円だった。
コンビニエンスストアのセブン-イレブン・ジャパンは国内での新規出店に加え、既存店売上高に関しても前年同期比で1.8%のアップ。あいかわらずの伸長を見せ続けている。こうした順調な伸長の背景には、コンビニの店頭で淹れたてのコーヒーを飲むことが出来る「セブンカフェ」や、そのほか高価格帯の「セブンゴールド」を中心とする、プライベートブランド(PB)商品の好調な売れ行きなどが挙げられる。
プライベートブランドの「セブンプレミアム」は、3~11月期で4970億円であり、通期見通しの6500億円達成に向かって確実に推移している。
国内でのコンビニエンスストアの数は11月末で1万5992店舗、前期末と比べると920店舗増加している。そしてセブン-イレブン・ジャパンは14年2月期には1500店舗、15年の2月期には1600店舗というように、これまでにない数の新規出店を計画しており、その出店攻勢を緩める気配はない。
また米セブン-イレブンも、フレッシュフードやノンアルコール飲料の売れ行きが順調な上、為替円安の影響も受けて大幅な増益となった。そしてイトーヨーカ堂の既存店売上高は3.9%ダウンと、これまで同様のマイナスゾーンにはあるものの、衣料品を中心に粗利益率が改善、そしてコスト削減などにより営業利益が前年同期比の2.7倍の37億円となり、こちらも改善をみせた。
しかしその一方で、百貨店のそごう・西武は高額商品が順調に売れたことにより既存店売上高が0.9%アップしたものの、高額商品の利益率はあまり良くないことも影響して、粗利率は0.2ポイント悪化している。
そして、14年2月期の連結営業利益予想は、前年比15.0%アップの3400億円と据え置いた。(編集担当:滝川幸平)