菅義偉官房長官は15日午前の記者会見で、広島県阿多田島沖で同日朝、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と漁船が衝突し、漁船が転覆。漁船の4名を救助したものの、内2名は心肺停止状況で岩国市内の病院で治療中と聞いていると発表した。
そのうえで、菅官房長官は「海上保安庁及び海上自衛隊が引き続き現場海域で現場確認などを続けている」とし「事故原因については海上保安庁で捜査を開始したところだが、自衛隊の艦船でこのような事故が発生したことは誠に遺憾」とした。
また、菅官房長官は「被害に見舞われた方々に心からお見舞いを申し上げる」と述べた。菅官房長官は安倍晋三総理から「迅速な救助活動の徹底」、「周辺船舶の安全確認」、「国民への迅速な情報提供」の指示があったと伝えた。
菅官房長官は政府として総理大臣官邸危機管理センターに海上自衛隊輸送艦おおすみと漁船の衝突事案に関する「官邸対策室」を設置し、情報の収集に全力を挙げている。引き続き事故原因の究明と再発防止策の徹底を図るとともに、迅速かつ的確に情報提供に努めてまいりたいと語った。また、小野寺五典防衛大臣は原因解明に向けて海上保安庁の調査に全面協力するとした。(編集担当:森高龍二)