財務省のまとめで、昨年の貿易収支は11兆4745億円の赤字となり、統計を取り始めて比較できる1979年以降『過去最大の赤字』になった。
財務省によると、輸出は自動車や有機化合物などが好調だったことから全体で前年に比べ9.5%増加し、金額ベースで69兆7877億円と3年ぶりに増加した。
一方、原粗油や液化天然ガスなどの輸入が増加したことから、輸入額は前年に比べ15%増加。81兆2622億円と過去最大の輸入額になった。この結果、輸出から輸入を差し引いた金額は11兆円を超える赤字になった。
原発によらない電力確保と為替レートの円安(24年は1ドル79.55円だったが、25年は96.91円まで円安が進んだ)が大きく影響している。
貿易収支を国別にみると、対アメリカでは6兆1198億円の黒字。黒字は2年連続してのものになった。一方、EUとの貿易では6487億円の赤字で、こちらは2年連続の赤字になった。ロシアとの貿易では1兆9103億円の黒字になったものの、黒字幅は3年連続して減少している。
中国との貿易では5兆215億円の赤字で、過去最大の赤字になった。(編集担当:森高龍二)