【日経平均】上昇一服どころかボロボロ売られて265円安

2014年02月13日 20:32

 12日のNYダウは30ドル安で5日ぶりに反落。NASDAQは5日続伸。2014年のアメリカ経済は「3%成長が可能」というセントルイス連銀のブラード総裁の発言を材料に朝方はプラスだったが、あとは16000ドルの少し下でもみあって終えた。13日朝方の為替レートはドル円は102円台半ばでほぼ前日並みだったが、ユーロが安くなりユーロ円は139円台前半だった。

 日経平均は14.22円安の14785.84円で小幅反落して開始。TOPIXはプラスで始まったが日経平均ともども下げ幅を拡大。午前9時台は14730円付近を底に踏ん張っていたが、10時台になると先物主導の下落が続いて、前日の上昇分を帳消しにして14700円を割り込む。14650円も下回って10時53分に14641円の安値をつけ、前引は14654円だった。

 後場も落ち着くことなく下落、下落、また下落。午後1時を回ると14600円も割り込み、2時10分には14527円まで下げる。マイナーSQ前日で売買手控えムードがあった上に、為替レートが終始ジリジリと円高に向かって市場心理を冷やした。下げ止まる気配もなく2時台後半には下げ幅が前日比300円を超え、14500円も一時割り込み2時47分に14448円をつける。ここまでくるとSQ値を14500円近辺に押し下げたい勢力の仕掛け売りも疑われる。終値は265.32円安の14534.74円で、日中値幅は下落一方で299円もあった。TOPIXは-19.86の1199.74で1200の大台を再び割り込む。売買高は23億株、売買代金は2兆1373億円で、やや少なかった。

 最近の傾向は、下落する日はザラ場中に先物主導でズルズル下げて太く長く真っ黒な陰線を引くが、上昇する日は外部要因でスッと高値寄りした後はあまり上がらず白い陽線が短いので、この日のような「先物売りにボロボロにされた」感は反発しても癒されずにずっと残っていく。

 東証1部の値上がり銘柄は233、値下がり銘柄は全体の84%の1497。業種別騰落率は全業種マイナスで、下げ幅が小さい業種は倉庫、水産・農林、建設、証券、その他金融、パルプ・紙など。大きい業種は不動産、鉄鋼、その他製品、空運、非鉄金属、電気機器などだった。

 日経平均採用225種はプラス18銘柄、マイナス204銘柄。プラス寄与度1位は4~12月期決算が売上高17.3%増、営業利益34.8%増と非常に好調だったKDDI<9433>で+6円。三菱UFJ証券が目標株価を引き上げて18円高で昨年来高値を更新した2位の日本ガイシ<5333>以下は寄与度+1円未満だった。マイナス寄与度1~3位は「日経平均寄与度御三家」の揃い踏みで合計-85円。ザラ場の先物売り攻勢の激しさを裏付けていた。

 メガバンクは全て下落したが、前日悪かった証券セクターは野村HD<8604>は7円安だったが大和証券G<8601>2円高、東海東京<8616>5円高など反発した。自動車はトヨタ<7203>が「プリウス」の100万台のリコールを発表して129円安。円高進行で日産<7201>は9円安、ホンダ<7267>は81円安、マツダ<7261>は20円安だったが、日産車体<7222>が3円高と続伸し、ホンダ系の八千代工業<7298>が13円高で6日続伸するなど〃影武者〃的な存在の車体メーカーが健闘した。