【日経平均】「サヨナラ負け」で安値引けを喫し25円安

2014年02月06日 20:46

 5日のNYダウは5ドル安。1月のADP雇用統計で雇用者数が前月比17.5万人増で市場予測を下回るとNYダウは104ドル安まで急落し為替のドル円は100円台に突入。しかし1月のISM非製造業景況指数が前月比1.0ポイント増の54.0で市場予想を上回るとプラスまで戻し、ドル円も101円台後半まで円安に振れるという経済指標に左右される展開。フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が「アメリカ経済にとって新興国のリスクは重大ではない」と発言したが、度重なるとマーケットも慣れたようで反応薄。午後は雇用統計発表前の様子見ムードのもとで前日終値付近での小動きが続いた末、小反落で終えた。6日朝方の為替レートはドル円が101円台半ば、ユーロ円が137円台前半で、前日と大きく変わらない水準だった。

 日経平均は53.04円高の14233.42円で始まる。午前9時台は21分に14308円の高値をつけ、14240円付近まで下げた後、再び14300円を超えるという乱高下。しかし10時台からは変動レンジを下げ、10時48分に14164円まで下落する。TOPIXは先物の裁定解消売りが入って何度もマイナス圏まで下げていたが、日経平均のマイナスは一時的ですぐにプラスに戻り、前引は14222円だった。

 後場は前引の10円安で始まるが、その後はおおむね14210~14270円のレンジで値動き。TOPIXもプラスに戻った。上値は重いがこのまま続伸で取引が終わるかと思いきや、午後2時30分すぎに14250円付近だった日経平均に先物売り発動。為替と無関係に情け知らずのシステムトレードでズルズル下げていき、14200円も前日終値も割り込んで、最後は野球で言えば「サヨナラ負け」のような安値引けを喫して反落した。終値は25.26円安の14155.12円。日中値幅は153円だった。TOPIXも結局マイナスで-0.27の1162.37。売買高は27億株で、売買代金は2兆4744億円で3日ぶりに3兆円の大台を割り込んだ。

 株価指数は下落しても東証1部の値上がり銘柄は1117で値下がり銘柄577の2倍近くあった。プラスとマイナスが両方ともある業種別騰落率リストは4日ぶりで、値上がり19業種、値下がり14業種。プラスのセクターの上位はパルプ・紙、情報・通信、卸売、電気・ガス、精密機器、繊維など。マイナスのセクターの下位は医薬品、ゴム製品、その他製品、海運、食料品、銀行などだった。

 日経平均採用225種の値上がりは95銘柄、値下がりは122銘柄でこちらは値下がりが優勢。プラス寄与度1位はソフトバンク<9984>で+31円、2位はNTTデータ<9613>で+5円、3位はミャンマーの携帯電話事業に住友商事<8053>と組んで参入し現地の通信公社と合弁交渉すると報じられたKDDI<9433>で+4円。3位までを情報・通信セクターが占めた。マイナス寄与度1位はファナック<6954>で-13円、2位はファーストリテイリング<9983>で-5円だった。

 時価総額の大きい3大メガバンクはTOPIX先物裁定売りのターゲットになり全てマイナス。野村HD<8604>も3円安だった。朝方はプラスだったトヨタ<7203>もTOPIX先物裁定売りの犠牲で45円安。日産<7201>は4~12月期の営業利益は販促費がかさみ1割増どまりという業績観測記事が出たが14円高。エレクトロニクス関連はNEC<6701>は売買高4位で19円高、富士通<6702>は25円高でともに好調。前日大幅高のパナソニック<6752>は52円安と反落したが、決算発表を控えたソニー<6758>は24円高だった。

 三菱重工<7011>は後場に決算を発表し、通期の純利益は日立<6501>との火力発電事業の統合に伴う「持分変動利益」を特別利益に計上し1.5倍の1500億円に上方修正。売上高も1500億円上方修正して売買高6位、売買代金7位と買いを集めて21円高になった。日立は11円安。インフルエンザ対策で「クレベリン」が販売好調な大幸薬品<4574>は、通期の経常利益は11億円上方修正して約2倍の22.5億円とし、従来の5.0%の減益見通しが85.8%の増益見通しに一変したが146円安で値下がり率9位と売られた。武田薬品<4502>は4~12月の経常利益が4%増の1559億円だったが127円安で、医薬品セクターは騰落率最下位。検体検査用機器・試薬のシスメックス<6869>は4~12月期の経常利益が49%増益で、710円高で値上がり率6位に入っていた。

 後場に決算を発表した大成建設<1801>は、4~12月期の営業利益が24%増の381億円で通期見通しに対する進捗率が95%に達し、上方修正期待で急伸し11円高。首都圏の中古マンションの1棟買い、再生の事業が好調なサンフロンティア不動産<8934>は通期の経常利益を28億円から37億円に上方修正し249円高で値上がり率1位。期末配当も8.5円から11.5円に増額した。前日に自社株買いを発表した三井物産<8031>は、商社には珍しい株主重視の姿勢がマーケットから好感され売買代金5位と買いを集め36円高。東京海上HD<8766>は東京海上日動の自動車保険の保険金不払い問題が大きく報じられ結局3円安。1日に就任した高島屋<8233>の木本茂新社長は人件費をカットし2015年2月期に経費を100億円削減するとコメントしたが、名古屋市の系列百貨店で販売した菓子の表面にカビが発生し商品を回収・返金する出来事があり8円安になった。